【今回のテーマ】
原始反射と運動
【原始反射とは】
原始反射とは、生まれながらに
持っている反射的な動きで、
赤ちゃんの成長過程で統合される(自然に消える)ものです。
しかし、統合されずに残った場合、
運動や感覚、学習にさまざまな影響を及ぼすことがあります。
今回は「原始反射」が残る原因や改善方法についてもお伝えします。
【原始反射が残っている原因】
●発達途中での運動不足
乳幼児期にハイハイや四つ這いの運動が十分でない場合、
統合が遅れることがあります。
●ストレスや環境的要因
家庭環境や生活リズムが安定しない場合、
神経系が過剰に緊張し、統合がスムーズに進まないことがあります。
● 発達障害や感覚過敏の影響
発達特性を持つお子さまの場合、
神経系の統合プロセスが遅れがちになることもあります。
これらは、お子さんや親の問題ではなく、
環境や支援方法を見直すことでサポートが可能です。
【原始反射が残るデメリット①】
姿勢や運動面での課題
・体が緊張しているため、正しい姿勢を保ちにくい。
・ 動作がぎこちなく、運動が苦手になりやすい。
【原始反射が残るデメリット②】
学習面での困難
・書字や細かい作業が苦手になる(鉛筆の持ち方や手の動きが不安定)。
・ 黒板を見る→ノートに書く、といった動作の切り替えが難しい。
【原始反射が残るデメリット③】
感情面や社会性への影響
・ 不安感が強くなる(モロー反射が残っている場合)。
・ 集中力が続かず、集団行動に難しさを感じる場合も。
【おすすめの運動遊び】
☆体幹を鍛える運動
例:バランスボールに座る、四つ這いで動く。
体の軸を鍛え、姿勢を安定させます。
☆ クロス運動
例:右手で左膝にタッチ。
左右の脳を連携させる効果があります。
☆ リズム運動
例:ブランコやゆっくりした揺れ運動。
神経系を落ち着かせ、モロー反射を統合します。
【まとめ】
原始反射が残っていることは、「問題」ではなく、
発達のステップにおける一つの状態です。
運動療育や日常生活を通じて、
原始反射を自然に統合するようサポートすることが大切です!